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環境管理工学科

研究分野の紹介

1.自然環境管理学系

 生態系の機能を理解して、自然環境と向き合う

 自然環境の安定した保全と利用を考えるとき、砂漠化、土壌侵食、塩類集積、生態系崩壊、食糧生産危機、森林破壊、水質汚染などの地球規模の課題が台頭してきます。自然環境管理学系では、土壌科学と植物生態学を通して、複雑な自然環境のしくみを解明するとともに、自然環境の修復・保全・管理をはかることを目標に、教育・研究に取り組んでいます。最近では、水生植物の浄化機能、農耕地における水質汚濁や温室効果ガスの発生、塩類化土壌の改善、地理情報システムと衛星画像を用いた身近な自然環境の解析などの研究をおこなっています。

(分野名)
 植生管理学
 水生動物学
 土壌圏管理学
 生産基盤管理学
 地形情報管理学

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物質循環を理解して持続的な社会システムを考える
 前田 守弘 教授(兵庫県立相生高等学校卒業)

 私たちが生きていくうえで食料と水は絶対不可欠なものです。ところが、作物生産のために窒素肥料を使うと、その一部が水系に流れ出して環境を汚染することがあります。また、農業由来の亜酸化窒素ガスの発生は地球規模で問題になっています。私たちは、窒素循環の要となる土壌圏を中心に、水質汚染や地球温暖化を抑制するための研究をしています。二者択一ではなく、環境と調和した持続的な社会システムを提案することが目標です。これらの研究を岡山の農村地域やベトナムなどで展開しています。

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2.流域環境管理学系

 水の恵みをよりよく使うために

 川を流れている水は、ある地域に降った雨や雪などが川に流れ出てきたものです。この地域のことを川の流域と呼びます。流域の水は、私たちに飲み水や、農業用水、工業用水を与えてくれますが、日照りが続けば水は使えなくなり、また、ひとたび大雨が降れば洪水となって私たちを脅かします。流域環境管理学系では、この流域の水を効率的かつ安全に利用するために、川の流れや雨の性質の研究、最適な水利用の研究、水不足や洪水から私たちを守るためのダムやセキ、堤防を設計し管理するための研究を行っています。

(分野名)
 生物生産水利学
 流域水文学
 環境施設設計学
 環境施設管理学

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安全・安心な農業水利システムの構築
 珠玖 隆行 准教授(滋賀県立八幡高等学校卒業)

 私たちの研究室では、ダムやため池、頭首工をはじめとする農業水利施設の設計に関する研究を行っています。日本では、その地理的特性に起因して、豪雨や地震といった自然現象をたびたび経験するわけですが、普段は私たちの生活を支えている農業水利施設も、豪雨時や地震時には災害を引き起こす要因となり、時には私たちの生命を脅かします。このような災害が起きないようにするためにはどのような設計を行えばいいのか、災害が発生してもその被害を最小限に抑えるにはどのような構造物にすればいいのか、について実験や数値解析といった種々のアプローチで取り組んでいます。

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3.環境経営学系

 国際的な視点から地域環境をまもる!

 ゆとりや文化の香りを感じることのできる自然や景観はかけがえのない人類の共有財産です。これらの地域環境を保全しつつ、それから得られる恵みを持続的に活用する賢明な利用(Wise use)が求められています。環境経営系は、 日本はもとよりアジアの農村地域を対象に、人間活動と自然環境の接点である地域開発やまちづくりなどのテーマを社会科学的な視点からアプローチし、持続可能な社会に向けた望ましい環境管理・地域経営のあり方を探ります。

(分野名)
 環境経済学
 土地利用計画学
 景観管理学

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経済活動と生活、環境の調和した地域社会を目指して
 本田 恭子 助教(大阪教育大学附属高校池田校舎卒業)

 私たちが毎日何気なく眺めている風景のほとんどは、自然のままのものではありません。人々の経済活動や生活の中で創られてきた結果です。毎日の食卓に上る食物も、そのほとんどが海を越えて運ばれてきています。私たちの暮らしは地域の、そして世界の人々の暮らしとつながっているのです。私たちの研究室では日本を含むアジアの農山漁村で調査を行っています。現地の社会に目を向け、人々の声を聞きながら、経済活動と生活、環境が調和するような持続的な地域社会のあり方について研究しています。

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若手教員からのメッセージ

Keep it short and simple
 珠玖 隆行 准教授(滋賀県立八幡高等学校)

 私は現在、道路・鉄道盛土や河川堤堤防をはじめとする地盤構造物の設計に関する研究を行っています。具体的には、地盤上に構造物を建設する際に、地盤がどの程度変形するのか?その変形が周辺の構造物にどの程度影響を及ぼすか?をコンピュータを使って予測し、その予測結果に基づいて、構造物建設に伴う災害を未然に防止したり、経済的で環境にやさしい構造物を造るための設計・施工方法を提案しています。
 「研究」と聞くと、「難しい」や「一般人には理解できない」等のイメージを持たれるかも知れませんが、私は「KISSの原則」に従った研究活動を意識しています。KISSは、「Keep it short and simple」の頭字語で、「簡潔に単純にしておけ」という意味です。これは、ある一つの分野に偏重し、一般の人が理解できないような複雑で難しい言葉や方法を過度に使う研究者に対して警鐘を鳴らす言葉です。研究をわかりやすく社会に発信し、浸透させることも私たちの重要な仕事です。
 私の所属している環境管理工学科は認定を受けており、また、自然科学・工学・生態学・社会科学を専門とするスタッフで構成されています。そのため、物事を広い視野でとらえられる、バランス感覚の優れた技術者を育成する日本でも特色のあるカリキュラムが整備されています。みなさんも本学科で学び、「KISSの原則」に従った技術者となって社会で活躍しませんか?

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